Chateaux de If
濡れ衣を着せられこの地に繋がれることとなった岩窟王は、そこで何とか這出ようと
もがき、壁を崩していくうちに、岩牢に長年住む老人と偶然に出会うことになり、生きる
知恵を授かる。老人は余命幾ばくもなく彼に宝のありかと脱出し方を教え逝く。
その亡骸の代わりになって袋に入り、海へ投げ捨てられて無事脱出する。街に戻り
容疑も晴らして、再びこの地を訪れ、財宝を手にする。
有名なこの物語を子供の頃に読んだ。大人になって再び読むとその頃わからなかった
部分が見えてくる。そこには同じ本を前に映し出される自分がある。
Marseilleを出た船は、約30分で写真中央に見える桟橋に着く。往復一人70Fr.
船は、さらにそこから隣の島に向かい、約15分位で戻って来る。この間に見てしまう
のは至難の業だ。船は約一時間毎に来る。ただし昼食時には一本抜けるのでご用心!
島内に簡単なカフェがある。バゲットとワインを持ってピクニックするのに良い所である。
城は建屋の中央に井戸を囲み、回廊状に無数の部屋が取り囲む。
各部屋の入口の注意書きを読み、年代毎の増築の様子を偲ぶこともできる。
時節によって、様々なトピックスについての催物がひらかれていることもある。
円塔の一番高い所まで登れ、その頂上の真中に行くと、音響効果を楽しめる。
海の色、城からのマルセーユ方面の眺めは言葉にならない。ミストラルが吹荒れた
後の快晴日が最高である。
20010302 yossy